「安定した会社で働きたいです」
転職相談を受けていて、
この言葉、良く聞きます。
うん、気持ちはとてもよくわかる。
中には会社の業績が悪化して、やむを得ず退職をする事になった方や、
それこそ倒産して会社がなくなってしまったといった事情を抱えた方であれば尚更の事。
でも、
でも、ですよ?
安定した会社って、どんな会社なんでしょう。
大手企業? 製品力が強い会社? 誰もが知っているブランド認知度が高い会社?
いずれの会社も、マーケット環境の変化が激しい今の時代において、
「ここなら大丈夫!」という会社は、はっきり言ってありません。
どんな大手であろうが、ベンチャー企業であろうが、
いつ、どうなるかなんて、
もはや誰もわかりません。
日本における雇用の歴史を振り返ったときに、
終身雇用が前提とされたこれまでの日本においては、
会社に安定性を求めるというのは、ある意味自然の流れだったのかもしれません。
「どの仕事をするか」
よりも
「どの会社に入るか」
が、重視されてきたわけです。
ただ、日本のモノづくりを支えて来た大手家電メーカーを例に見ても、
数年前から人員削減・事業縮小が続いていたりと、
終身雇用は既に崩壊しているんです。
ファッション業界においても、内資・外資問わず、
大幅な人員削減を進めている会社も多数出て来ています。
そしてそれらは大手企業にこそ、よく見られる傾向です。
であれば、「安定した会社」なんていうのは、
もはや幻想に過ぎなかったりするわけです。
※もちろん、そうした中でも「将来性が期待出来そうな会社」というのは多数ありますが、
それはまた別の機会に見つけ方のポイントをお話し出来ればと。
だからこそ、頼れるのは自分自身のキャリアが全てなんです。
どういった経験スキルが積めるのか
どのぐらいの早さで積めるのか
そのキャリアの希少性は高いのか(とって代わられにくいのか)
こうしたポイントを意識して、キャリアを選択していく必要があるんです。
これからは、
「会社に安定性を求める」のではなく「自分のキャリアに安定性を求める」時代です。
周りの声や、これまでの常識に流されずに、
しっかりと自立したキャリアをデザインしていくこと。
そんなお手伝いが出来ればという思いで、
この仕事を続けています。
たまには、少し真面目なキャリアの話も綴ってみようかな、なんて。
Naoya
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